運送業で勝ち組になるには?運送業自体の将来性についても説明

コンサルティング

現在運送業の従事者は不足していると言われていますから、これからトラックドライバーになろうと思う人や、起業して参入しようと思う人は少なくないでしょう。そんな人たちに向けて、運送業の特徴を踏まえた将来性を解説したうえで、運送業界の中で「勝ち組」になるためのポイントを紹介します。

【結論】運送業自体は収入・将来性ともに優秀

最初に結論を言えば、運送業という職種自体には大きな将来性があり、高収入も見込めます。また、働き方によっては高い自由度を得られる職種でもあります。

この項目では、まず運送業の収入や将来性の優良な部分を確認していきましょう。

運送業の収入

まず、トラックドライバーは年収450~750万円程度の収入を得ることが難しくありません。

厚生労働省の「賃金構造統計調査」によれば、平成28年の全産業年間平均所得額は490万円です。この数値を見ると「あまり金額は変わらないのに勝ち組と言えるのか?」と思われるかもしれません。

しかし、多くの産業で年功序列の傾向が強い日本の構造を踏まえれば、全産業の平均年収より高収入を得ているのは、年齢と実績を積んだ人であることが一般的です。

一方トラックドライバーの収入は、どんな積み荷をどれだけ運んだかで金額が変わります。そのため、大型トラックの長距離ドライバーとして働けば、20代前半の人でも600万円、700万円の収入を得ることは十分に可能です。

また、トラックドライバーは一般的な会社員に比べれば驚くほどのスピードで社長になることが可能です。中小企業であっても、運送業の経営者なら年間1,000万円前後の収入を得ていることは珍しくありません。

この点を踏まえれば、まず若くて体力があるときには大型トラックの長距離ドライバーとして貯蓄を増やし、ある程度貯まったところで経営者に移行すれば、周囲の同年齢の人よりずっと高収入を得ることは十分可能です。

運送業の将来性

運送業の需要は、近年のネット通販の発展によって好調を示しています。また、近年はAIやロボットなどの最先端技術の台頭によって、将来なくなる仕事もあるとささやかれていますが、運送業をその候補としている予測は見られません。

ドローンを運送に利用しようという案は多数あり、国土交通省も検討や実験を始めてはいます。とはいえ、まだまだ検討、実験のレベルでしかありません。多くの企業や省庁が取り組んでいることなので、いずれ何らかの形で実用はされるでしょうが、山間部や災害現場などの局地的な活用が有力です。

現実的にドローンがトラックの代用となるには、長距離大容量の輸送を可能としなければなりません。すると、技術面だけでなく安全性や法的整備など多くの問題を次々にクリアする必要があります。それらを踏まえると、トラック輸送自体が業界として縮小するような要素は今のところ見られないと考えて良いでしょう。

むしろ「2024年問題」と呼ばれる運送業のパワーが不足する危機すら叫ばれている現状もあります。そのため、これから輸送業を始める人でも、近い将来に仕事が無くなる心配をする必要はまずありません。

運送業で勝ち組とそうでないのとに分かれるポイント

前の項目では、運送業自体が頑張れば高収入を得られることや、将来性も良いことを解説しました。とはいえ、運送業をしている人の中にも、高収入を得ていない人は多数存在しています。そこでこの項目では、運送業を行う中で勝ち組になるためのポイントを記載します。

取得している免許(対応できる案件の多さ)

トラックドライバーを仕事にするには運転免許証が必要ですが、収入は免許証の種類に大きく左右されます。2022年(令和4年)現在、トラックドライバー向けの運転免許には、普通、準中型、中型、大型の4種類が存在します。基本的にはより大きなトラックを運転できる免許を持っている方が仕事の種類が増えますから、高収入を望む人には計画的に中型や大型免許を取得することをおすすめします。

と言っても、中型と大型はいきなり取得できるわけではありません。全く免許がない状態で取得できるのは、普通免許か準中型免許(どちらも18歳以上)のみです。2017年(平成29年)3月12日以前に普通免許を取得した人なら、これだけで最大積載量3トン未満(以降、トン表記は最大積載量)のトラックの運転ができますから、トラックドライバーの仕事は可能です。

一方、これから取得するのであれば普通免許では2トントラックを運転することはできませんから、2トンや4トントラックを運転できる準中型免許がおすすめです。

しかし、前述したとおり、高収入ドライバーを目指すには中型や大型を持っている方が断然有利です。わかりやすく言えば、普通免許は誰でも持っている資格なので価値はさほど高くありません。一方、中型や大型の免許があれば1回の運転で移送できる荷物の量が増えますから、その分収入も上がります。さらに中型、大型とランクが上がるほど免許所有者も少ないですから、価値と共に収入も上がるわけです。

そのため、今回のテーマである「勝ち組になれるかどうか」は、中型以上の免許証を取得しているかどうか、と言い換えることが出来ると考えてください。6.5トン未満まで運転できる中型免許は、普通か準中型を取得して通算2年以上経過しており、20歳以上である必要があります。また、6.5トン以上のトラックを運転できる大型免許は、普通か準中型を取得して通算3年以上経過しており、21歳以上であることが条件とされています。

さらに、コンテナを移送するためにはけん引免許が必要となりますから、こちらも取得しておくほど仕事の種類が増えて収入アップにつながります。

経営者の立場に立っているか

運送業で高収入を得られるかどうかには、起業しているかどうかという差もあります。

運送業界の大手であるヤマトホールディングス株式会社(いわゆるクロネコヤマト)や、日本郵政、日立物流などに雇用されていれば、一般社員でも高収入を期待できます。しかしこれらの有名企業に入るのは非常に「狭き門」をくぐり抜けなければなりません。

一方、起業して経営者の立場に立てば、大手に所属していなくても高収入が望めます。また、経営者になれば自分自身は力仕事から解放されるというメリットもあります。何歳になってもドライバーを続けていたいという人もいますから、もちろんそれが悪いということではありません。

とはいえ、トラックドライバーは体力が必要な仕事なので、年齢が上がるとともにきつく感じることも増えます。高収入が望めて肉体労働から解放されるという意味では、やはり経営者の立場に立つことは運送業界の「勝ち組」に近づくための手段と考えて良いでしょう。

新しい技術に対応できるか

運送業界では日々新しい技術を利用した業務の改善が提案されています。例えば、物流管理をデジタル化して効率アップを目指す物流デジタルトランスフォーメーション(DX)は、経済産業省や国土交通省が積極的に推進している分野です。

また、1代で2台分の積み荷の輸送を可能とするダブル連結トラックは実証実験の段階にあるため、遠からず現場の流れに影響する可能性があります。

さらに今後は自動運転などの技術も登場するかもしれませんから、経営者として新しい技術にアンテナを立てることや、世の中の流れに遅れないことは非常に重要です。

経営者として勝ち組運送会社を作り上げるポイント

ここからは、運送会社の経営者として勝ち組になるためのポイントを記載します。

優秀な人材の確保・育成

どんな業界でも、継続的に利益を上げていくためには信頼できる人材の確保は不可欠です。特に、運送業界は人手不足の状態が続いていますし、トラックドライバーは高齢化が進んでいるという明確なデータもあります。

総務省が2020年に出した「労働力調査」によると、運送業に従事している人の年齢は全産業の平均値よりも高いことがわかっています。具体的には、45~49歳の層に全産業では13%が分布していることに対して、運送業は18%、50~54歳では11%に対して14%、55~59歳は10%に対して12%です。

これを合計すると、全産業の45~59歳の平均は34%、一方運送業では44%となりますから、10%も高いのです。

この数値を冷静に分析すれば、一般的な募集をしても若い人が来てくれる可能性は低いと想像できるので、そこからさらに優秀な人を見つけるのはより困難だとわかります。そのため、「優秀な人」を求める努力は続けながら、入社した人を育成することも欠かせないと考えたほうが良いでしょう。

育成にもいろいろな方法がありますが、各地域のトラック協会の研修やセミナーを利用する方法もあります。以下に全日本トラック協会のセミナーや資格制度の紹介サイトを張り付けておきますのでご参照ください。(経営者向けのセミナーも多いですが、それも含めて経営の強化に役立つ内容が豊富です)
「全日本トラック協会 セミナー・資格制度」

業務を効率化する

運送業界は物理的にモノが移動しなければ仕事にならないため、他の業界よりIT化やリモート化の恩恵を受けにくい印象があります。

しかし、倉庫管理システム(WMS)を導入して積み荷の組み合わせを最適化することや、配送ルートを再検討することなどでITによる効率化は可能です。

また、2社以上の運送会社が連携することで効率化を図る共同配送を取り入れている会社もあります。さらに、パレットを統一することで作業の煩雑さを減らすなど、日常に目を向けることも重要です。

安心して働ける環境の構築

安心して働ける環境があれば、人はその場所にとどまりたいと思う傾向があります。そのため、安全確保や健康への配慮を徹底すること、社会保険制度などを充実させることで、社員のモチベーションアップを図りましょう。

また、運転免許の追加取得を支援する制度を作ることで、若い人が将来の増収を計画しながら働けることも有効です。

さらに、トラックドライバーの高齢化傾向を踏まえて、年齢が上がっても雇用を継続できるシステムを作れば、従業員の安心度は上がりますし、せっかく慣れ親しんだ優秀な人を定年で失わずに済むメリットもあります。

「その会社に依頼する理由」を作る

中型や大型の免許を持つトラックドライバーは、自分自身が持っている資格で仕事をしている意識を強く持っています。そのため何らかの不満がある場合や、よりよい待遇があれば、転職を考える人が多いのはある意味で当然のことです。

会社としてはその点を踏まえて、「この会社にいることのメリット」を際立たせる必要があります。例えば、何らかのプラス評価をロイヤリティにつなげれば、従業員は実質的な対価を得られるうえに「会社に認められている、必要な人材である」と認識しますから、転職を考えにくくなります。

また、近年増加傾向にある女性ドライバーに対して、より働きやすい環境を用意することで「他社より優遇されている」という意識を持って働いてもらうことも有効です。

さらに、多様な働き方を認めることも会社への依存度を高める効果があります。このコラム自体は高収入を得たい人を対象とした内容を記載していますが、トラックドライバーの中には、高収入より時間の自由度を求める人も少なくありません。そのため、それぞれの人が望む働き方をできるだけ実現することは、転職者が多発することを防ぐ手段になります。

ブルック・コンサルティングがサポートできること

都内中央区銀座に位置するブルック・コンサルティングは、運送関連で起業する方のサポートや、すでに起業している人に対して、財務や経理の面からのサポートが可能です。特に経営改善コンサルタントとして補助金・助成金のサポート、資金調達の応援を得意としています。

経営コンサルタントは無数にありますが、当社は運送業に関連する会社をサポートしてきた実績を多数持っていますので、安心してご相談ください。

まとめ

これから運送業を目指す人、運送業での企業を考えている人に向けて、運送業界自体の将来性や、業界で「勝ち組」になるための方法をまとめました。

運送業界は年齢に関係なく高収入を得られますし、将来的にも仕事が減る傾向は見られません。そのため積極的に免許を取得することや起業することで、十分「勝ち組」になれる特徴を持っています

とは言え、新たに起業する人にとって資金調達は大きな壁になるでしょう。そんな時は、ぜひブルック・コンサルティングにご相談ください。当社はこれまでにも運送業で起業する方のサポートを多数行ってきた実績を持っています。経営改善・資金調達で相談できるプロフェッショナルをお探しなら、補助金や助成金のサポートを得意とするブルック・コンサルティングにお任せください。