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飲食店の経営改善方法とは?具体的なポイントを解説 

飲食店を営んでいる方の中には、「業績が悪化している状態を脱したい」、「売上や利益を増やしたい」と思っている方が多いことでしょう。

このコラムでは、飲食店を経営する人に向けて、経営改善の方法を具体的に解説していきます。

飲食店の経営改善が必要になる(経営不振となる)2つの理由

この項目では、飲食店が経営不振となる理由を2項目に分けて解説し、原因を検討します。

来客数(売上)が増えない

飲食店の多くは顧客に利用してもらうことで収益を上げています。そのため、来客数が少なければ売り上げも利益も増やすことができません。

提供している商品に問題があればメニューの改善をする必要がありますし、接客やオペレーションなど人的要因があるなら、見直すべきポイントは異なります。

また、商品は悪くないのに、外観が思わしくないことやコンセプトが不明瞭なことなどで顧客を逃している例もあります。

利益が増えない

集客はそれなりにできているのに利益が足りない、という場合は改善する部分が異なります。例えば競合店より安いことで集客できている飲食店もありますが、無理な価格設定になっていないかを見直すことも重要です。

また、価格設定を変えない場合は原価や経費を落とす必要がありますが、商品の質が落ちれば顧客離れが起こります。そのため、原価を下げる際はバランスを保つことが必要です。

さらに、食品ロスや在庫が余剰なことも利益を圧迫する原因となるので、問題ないと思っている業務も外部の目を入れて見直すことが利益向上の方法となります。

来客数(売上)を改善するためのポイント

ここからは、来客数や売上額を増やすためのポイントを具体的に記載します。

自分のお店のターゲット層を見直す

顧客数が伸びない理由の一つに、ターゲット層が絞れていない例が多く見られます。

まず顧客層(年齢、性別、人数など)を把握し、来店者が多い時間帯や顧客の移動手段などを分析して、現状把握することが重要です。さらに、店舗がある場所の通行状況を把握して、そもそもターゲットが周辺に存在するのかを確認することもおすすめします。

例として「誰もが来やすい店」を目指す経営者は多いですが、万人に受けることを目指すことは非常に難しく、ターゲットを絞り込んだ方が対策しやすくなります。

例えば若年層狙いというだけでなく、激辛好きにターゲットを絞るとか、ぼんやりしたベジタリアンメニューではなくビーガン対応を徹底することなどで、「〇〇ならこの店!」と認識してもらえる率が上がります。

言い換えれば「ターゲットとする人しか来ない」というくらい徹底することで、わざわざ足を運ぶ理由が出来るのです。

自分のお店のコンセプトを見直す

現在のメニューや店構え、サービス体制などを見直して、コンセプトを明確にしましょう。

コンセプトは例えば「家族で楽しめる店」、「伝統的ペルシャ料理を提供する店」というように文章であらわす場合もありますが、5W2H(何を、なぜ、いつ、どこで、誰に、どのように、いくらで)という項目を踏まえることでより具体化できます。

ただし、新規開店する場合は全てをゼロから始められますが、経営改善を必要とする店の場合、全体を見直すことは困難です。そのため、立地に合わないコンセプトを打ち出していないかも見直しましょう。

また、コンセプトに矛盾する営業時間やメニュー、価格設定などを見直すことで、安心して足を運べる店になります。

足を運ぶ理由になるメニューを作る

集客に関しては立地による部分もありますが、立地条件を超えて足を運んでもらえる店にすることが売り上げを強化します。

そのためには、少し離れた場所からでも来てもらえる看板メニューが必要です。幸い近年はSNSによる拡散や、グルメサイトなどによる検索で離れた場所にいる人にも認知してもらえる状況はできています。そのため、味やビジュアルなどをしっかり打ち出して、「これを食べてみたい」、「またあのメニューが食べたい」と思わせることが集客につながります。

例えば期間限定メニューを導入すれば、「特定の時期しか食べられない」ことが足を運ぶ理由になりますし、「次の限定メニューが出たから行ってみよう」という動機を作ることもできます。

また、「限定」という言葉は特別感があるので、少し価格を高くしても注文したくなる傾向があります。

看板や広告を見直す

集客を上げるには、外観は非常に重要です。その場合の着眼点として、見た瞬間のインパクトがあること、価格帯がわかることなどを重視しましょう。

ただし、看板や外装で目を引いても実際のサービスが伴わなかったり、違和感を覚えさせたりするとSNSなどで思わしくない書き込みをされる可能性もあります。そのため、看板や外装はコンセプトに沿うことを必須としましょう。

また、広告や告知も集客アップの重要な要素です。近年は気になる店があれば、まず検索してみる習慣が根付いていますから、大きな費用をかけなくてもSNSの告知や画像で集客することもできます。この場合、無課金で情報を上げる方法と、課金してターゲットに届けてもらう方法が考えられます。

利益を改善するためのポイント

ここからは利益改善のためのポイントを解説していきます。

賃料・人件費・利益率・回転率の4つを見直す

飲食店の利益を上げるには、賃料、人件費、利益率、回転率の4点を見直しましょう。

賃料に関しては、不動産会社や大家さんに交渉してみるのが比較的簡単に着手できる方法です。ただし、交渉しても突然賃料が何割も減ることはありませんから、ほかの案と併用しましょう。

人件費削減というとスタッフ解雇や賃下げを考える人が多いかもしれませんが、働いている人のモチベーションを下げるのは思わしくありません。そのため、無理がないようにシフトを再考するなどを考えましょう。

利益率は原価や価格設定の両面で改善できるので、できる対策が多い分野です。ただし単純に価格アップすると今いる顧客を失う可能性もあるので、利益率が高くても喜んで選ばれるメニューを打ちだすことを考えましょう。また、原価低減については、廃棄食料を減らすことや仕入れを見直すことも重要です。仕入れは大きな要素なので次の項目で説明します。

飲食店の利益を上げるには回転率を見直すことも重要です。回転率というと食べ終わった客を追い出す仕組みと考える人もいるかもしれませんが、サービスを早く提供できることや選びやすいメニューをそろえることなど、店側でできることは多数あります。

仕入先を見直す

食材や消耗品の仕入れ先を見直すことは利益アップのために重要です。単純に仕入れ先を変えて原価低減できる場合もありますが、仕入れ内容の見直しも欠かせません。

味に影響がない範囲で、レシピを見直して仕入れ品目を減らしたり、季節や輸入状況などで安い食材を導入することも利益改善に直結します。

飲食店が経営改善のために資金調達する方法

経営改善のためには、メニューの刷新や広告展開、資金調達が必要となることもあるでしょう。ここでは飲食店のための資金調達方法を概略のみ記載します。

・金融機関からの借り入れがあって返済が難しいと感じている場合は、返済方法の変更などを交渉する
・新たな資金調達先を探す
・返済不要な補助金や助成金を利用する

ブルック・コンサルティングがサポートできる内容

経営改善や資金調達を得意とするブルック・コンサルティングは、経営改善を目指す飲食店に対して助成金・補助金を紹介しています。国や自治体が運営する助成金・補助金は返済の必要がないことから、経営改善に大きく役立ちます。

まとめ

飲食店の経営改善方法について、売上と利益の2つの要素に分けて原因を解説し、具体的な改善ポイントを紹介しました。経営改善の必要を感じていても、日々の業務に追われて着手できないと悩んでいる経営者の方も多いと思います。

そんな時は、飲食店の経営改善も多数手がけている、ブルック・コンサルティングにご相談ください。ブルック・コンサルティングは経営診断もできますし、補助金や助成金の申請サポートも行っています。

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